サイクルモード

以前は国際自転車展(だったはず)時代に数回行った記憶があるけど、レース参加に目が行って自転車関係の物欲が下がったこともあってすっかりご無沙汰のサイクルモードに土曜日に行ってまいりました。
鉄な子供を連れて彼の発車ベルの耳コピや乗った電車の撮影に付き合いつつ、現場ではすっかりブースで話し込んで彼を飽きさせたダメ親ぶりを遺憾なく発揮してまいりました(苦笑)。
以下、備忘録。

  • RETUL

既にcyclowiredで綾野さんの記事で紹介されているRETULブースに合計2時間以上いて日本人唯一の公認RETULフィッターである伏見さんから色々と話を聞いてきました。
RETULは基本的には最近になって広がりを見せつつあるBIKE FIT理論をより高精度に測定し、バイクポジションを最適化するというもの。細かい話はcyclowiredの記事を参照したほうがいいのですが、ここではそれ以外に自分で感じたことなどを書いてみましょう。

6月に受けたBIKE FITでは、高度な理論とそれに対して案外とアナログなフィッター毎のノウハウを組合せる事でフィッティングする側のスキルが影響するな、と感じましたが、RETULではポイント毎により高精度に測定できるので、スキルが入り込む隙間がより狭くなった印象があります。実際には電極を上半身から足先まで何箇所も固定するのですが、この電極を張るところにスキルが影響するようですが。
このモーションキャプチャされた身体の動きをZinツールで視覚的に見せることで、よりフィッティングを受ける人が納得できるような仕組みを作っています。
本当は骨格をベースにしたバイクポジション+そのポジションから発生した力を伝える足裏を支えるインソールの組合せが最強なのでしょう。その点は伏見さんの口ぶりではあまり気にしていないみたいで、インソールで有名なシダスがBIKE FITと協業して対応する殻大丈夫では?という話でした。

そしていかにも北米らしさを感じたのはこの解析データを基により各人に合ったバイクを選んでおすすめできること。理論をツールを使って追求し、その結果を使って購買までサポートするビジネス用語で言うOne Stop Shopping機能です。この機能を日本で使うには小売と代理店の関係が複雑だから単純には導入できない気もしますが、自転車店以外での利用では武器になるかも。
ここで使用するバイクデータはRETUL側で用意するようで、今は2012年モデルを入力している最中との事。データはクラウドに保管されているらしいので、フィッターが独自データを入れるのはできないのかも。ここでも選択するデータを揃える際に北米らしいビジネス臭がしますね。

来年2月には横浜南部方面(ざっくりと場所は聞いたのですが、まだ決定してないとの事なのであいまいに書きます)で専用スタジオを設ける、とのこと。RETULでは機材やそれを使うZinツールなどが多いこともあって、BIKE FITでも展開している講習会のようなイベントは行わないとの事なので、今後はRETULフィッティングを希望する場合はスタジオに出向く必要があるようです。
費用もBIKE FITよりお高めに設定されているようですが、仕方ないのかな。
こういった理論系の話を聞くのは楽しー。

  • Venex

運動中の筋肉サポート機能を持つCW-Xに代表されるウェアが第1世代、運動中およびその前後に対して筋ポンプ作用を使用して疲労回復するSKINSに代表されるコンプレッションウェアを第2世代、そしてVenexは休息中に副交感神経に働きかけて回復を図るリカバリーウェアという第3世代!という。
PHTという金属の作用で身体を締め付けずに副交感神経を優位にし、代謝を促進することでリカバリー効果を高める、というものらしい。展示ブースでの話を聞いても、サイトを見てもそのメカニズムはわからないながらも、休息時の回復力を高めるアプローチ自体は今後広く求められるんでしょうね。
結局はファイテンの唱えるマイクロチタンと同じような物質なのかもしれないけど、メカニズムがはっきりしない現時点では自分の中ではトンデモ商品の位置づけになってしまうかな。

どうやらこの会社自体はスキップのすぐ裏にあるらしい・・。

  • 機材系

フレームやホイールなどの機材系の展示にはほとんど立ち寄らなかったのですが、わずかに行ったのは話題のパワーメーター系2社と超絶ハブのGOKISO。
イオニアとLOOK keo powerについては既に多くの記事が既に出回っているでしょうから、あえて多くは触れません。ただし、LOOKのほうがデザインの洗練さでは上回っているなーとは書いておきましょう。今はEdge500使いなので使用してないけど、ポラールの解析ソフトの使いやすさを懐かしく感じる自分にはあれもありかなーとも感じてます。
そしてGOKISO。高精度な切削技術や製品に対するこだわりを聞くとあの高価な値段も決して法外な価格ではないことがわかります。確かに一生物の一品でしょう。でも自分がそんなものを使いたいか?欲しいか?ときかれると答えは「NO」かな。
いろいろな意味で日本的な製品ですね。

  • 番外編

会場ではほとんど知り合いに会うことなく、ずっとブースで話し込むか子供の試乗待ちしているかのどちらかだったのですが、展示社の関係者数名とは話をしてきました。
その中でも強烈だったのは馬場さん。彼がチーム物見山の朝レンジャーとして名を知られ始めた頃からの知り合いで自分の初TdOでは同じ部屋だったこともあるのですが、その後は勤務していた会社を辞めてエキップ・アサダやブリッツェンの発起人、JBCFの広報担当など輪界ではかなり知られた存在になってました。彼と会うのは自分がレース界から遠ざかっている事もあって会うのは2年ぶり?な感じ。
今は何をしているのか聞いたら何と自転車屋をやっているとの事!今までの経歴を考えるとまさか販売側になるとは想像もできなかった展開ですよ。
驚いたなー。一緒にお店をやっているのが竹芝レーシングの方で彼のtwitterのツイートは時々見かけていたけど、そんな人と一緒にお店をやるというのも自分には意外な組合せでした。
場所が遠いのでなかなか機会はないだろうけど、行ける時があればお店に寄ってみたいものです。