タイヤの太さと転がり抵抗の考察
昨日の記事のコメントでmatchacciさんが"タイヤが太いほうが転がり抵抗が少ない"と書いていた。
今までのジテツウ時の感覚ではその逆だと感じていただけに意外な感じがして少し調べてみた。
- タイヤが太いほうが走行時の変形量が少なくヒステリシスによるエネルギーロスを抑えることが出来る。その為に転がり抵抗はタイヤが太いほうが減る。
- タイヤが太いほうが前面投影面積が増えるので空気抵抗は増える。更に前面投影面積が増える事は後方への空気の回りこみに拠る吸い込み(後方に引っ張る)量も増える事になる。
一応、おいらはこれでも学生時代に機械工学を専攻していたので、これらの説明は流体力学の講義を思い出して納得できるものであります。
じゃあ、体感でタイヤが太いほうが走りが重い感覚があるのはなぜだろう?
ここで考えなくてはいけないのは空気圧の違い。これについては空気圧が低い場合は接地面積が増えるので当然ながら転がり抵抗が増える方向にある。先の1項の前提が成り立つにはタイヤの太さに関わらず路面への接地面積が同じ、という条件が必要。
しかしタイヤが太い、と言う事は細いタイヤと比較して同じ空気圧にする為に必要な空気量が多く必要、ということになる。そして振動吸収性にはタイヤ自体の変形時の動きの滑らかさとタイヤ内の空気量が大いに関係する。
今のジテツウでタイヤを太くしたのは、まず振動吸収性を上げる事が第一目的。その為に空気圧を下げつつ今までの23Cタイヤで必要だった空気量以上をタイヤに入れることで目的を達成させようとしている。
その場合には空気圧を下げたことによる抵抗の増加+空気抵抗の増加の合計がタイヤを太くしてヒステリシスを少なくした転がり抵抗の減少より大きかった可能性がある。
実際の走行時にはこれらの条件だけでなく風向きや風力そして路面状況によって一様ではないのでこれらの考察が常に当てはまるわけではないはずだけど、そんなところが今までのジテツウ時の実感に繋がっているんじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか>識者の方々。