The WHO (長文注意)
昨日のROCK ODYSSEYの様子です。
事前にはもう老いぼれた(Peteは60歳、Rogerは59歳)The WHOに以前のライブバンドの面影は望めない、と思っていました。でもここで生Peteを見ないと後悔する、と\14,000もの大金を投じていました。
午前中に富士山に登って帰宅してから急いで準備してMTBで横浜国際競技場へゴー。
午後4時半過ぎに現地についてオフィシャルのグッズ販売所を見ると、既に全てのグッズは売り切れていました・・・残っていてもたぶん何も買わなかったでしょうけど。
入場して少し周りの客層などを眺めてからパンフを見ると、何とThe WHOは午後5時からのスタートじゃないですか (official siteを見ると事前に発表されていたんですね)。時計を見るともう4時57分。慌ててアリーナ席へ走りました。The WHOのこの先二度と見られないかもしれない来日公演で遅れてしまうとは、何たる不覚!で、競技場に入った時に最初の"I cann't explain"が始まりました。でもこの位置ではステージが見えん!曲が演奏される中、自分の席に向かいます。曲の半ばにようやく自分の席に到着。アリーナ席の前後で言えば中盤、左右では中央の席でした。ステージまでは70-80m位か。ステージ上の動きは辛うじて見えますけど、実際はステージ両脇に置かれた巨大スクリーンを見ないと細かいところはわかりません。それでも二人が動いているさまを直接見ることが出来る喜びを感じます。幸いにして前席は彼氏に連れてこられたであろう女性で少しはステージが見やすいです。
で、肝心のPeteとRogerですが、Peteはサングラスに60歳とは思えないビルドアップされた上半身にぴっちりしたTシャツにこれまたスリムな黒のズボン、Rogerは眼鏡をかけて少し恰幅はよくなっているものの、これまた見事に鍛えられた体格です。まだ陽が残っているステージを見ると二人とも最初からかなり気合が入った演奏。興奮のうちに1曲が終わり、"Substitute"、"Anyway Anyhow"へ。自分は最初に遅れてしまった気後れから回復し、ステージに専念します。この辺りからPeteのお得意の腕をぶん回しながらギターを弾くスタイルが随所に現れます。途中に時折挿入されるPeteのギターソロ(?)は本当に上手く、そして格好いい!!ここまでの演奏で今回の来日が単なる金稼ぎだけでなく、しっかり準備してショーをしっかり見せることを意識して来ている、ということがわかります(ひいき目かもしれないけど)。
ここで初めてPeteが「This is Pete. Japan, Japan is first time. (ここで観客皆がウォー!と叫ぶ) Fantastic, absolutly fantastic! (またみんな大喜び)」とゆっくりとコメントして初期の曲が終わり。
"Baba O'Reily"のオルガンが高らかに響き渡ります。観客のボルテージが高まり、おいらも思わず絶叫してしまいます。この辺りから次第に陽が傾いてきたこともあるのか、Rogerは眼鏡を外しての熱唱。Peteもサングラスを外していました。ここから"Who's Next"から連続しての演奏です。
"Behind Blue Eyes"が終わってRogerがアコギを手にしていますけど、そんな光景は始めて見ました(^^;;;。ここで演奏されたのは多分、今年の新曲でしょうか。アコースティックな雰囲気でここまでの熱狂をクールダウン。
メンバー紹介では今回ギターで参加している弟のSimonを紹介するときに「Real,real my brother」と強調していたのが妙に印象的。「I'm glad to play with Aerosmith」なんて言っていたのはちょっと余計だったか (スティーブン・タイラーがThe WHOの演奏をステージ横から食い入るように見ていた、という話もあるけど本当ですかね・・)。そして「Many ghosts are in The WHO」と言っていたのは今は亡きJohnとKeithの事を意味していたのか?
「Quick, quick, quick」とせかして(?)演奏を始めます。長年、来日を待望されながら無沙汰をしていた時間を急いで埋めるかのように演奏を始めます。
ここで"Who are You"。それまでのPeteの腕ぶん回しに加えてRogerのマイク振り回しパフォーマンスも始まります。そういえば、Peteって以前にインタビューで「"Who are You"でいつもRogerが俺を見つめるのが気に入らない」なんて話していたけど、今日はお互いの動きを確認しながらの演奏。それにしてもこの二人、風があってここ数日の酷暑よりは幾分ましとはいえ、まだまだ蒸すこの気候で運動量が全く落ちません。素晴らしいステージ、と言って良いでしょう。はっきり言ってここまでの演奏が未だに出来るというのは全く予想していませんでした。競技場の上が開いている事もあって音が抜けてしまうこともありますが、かなりの大音響にも拘らず"もっと大きい音で楽しみたい"という気持ち。
「Quadrophenia, Quadrophenia, Quadrophenia, Quadrophenia」と指を4つまで立てながら始まったのが"5:15"。更に"Love Regin O'er Me"と"Quadrophenia"から続き、待っていました、の"My Generation"。とうとうPeteの脚を揃えてジャンプするパフォーマンスまで連発し始め、Rogerの声量は豊かなまま、歓喜の時間が過ぎていきます。
そして最初のセットのラストソングである"WON'T GET FOOLED AGAIN"ではPeteが途中に切れのあるカッティングギターを演奏したんですけど、これが滅茶苦茶かっこいい。思わずおいらは「かっこいい!!かっこいい!!」と連発せざるを得ない状況に。
とにかく素晴らしいステージだったんですけど、ここまで名作"Tommy"から1曲も演奏していないので、アンコールはここから演奏するだろう、と思っていましたけど、まさかあそこまでやるとは。
そしてアンコールが大歓声の中、予想通り"Pinball Wizard"からのスタート。最初のPeteのギターイントロを聞いた瞬間、全身に鳥肌が立ち、目の前が滲みます。ROCK ODYSSEYの発表を聞くまでは、生で聞けるこの瞬間が訪れる事は半分あきらめていたんですけど、今、ここでこの音が聞ける幸せ。スクリーンに映し出されるPeteのギターを弾く手を、そして歌うRogerの姿をしっかり頭に焼き付けながら、一緒に夢中になって歌うことが出来る幸せ。あっという間、しかしものすごく長く感じられる時間が過ぎていきます。"Amazing Journey"、そして少し前の観客がシャツを脱いだ背中に"See Me、feel me、touch me、neal me"のフレーズが見えた瞬間に"See me、Feel me"が始まり、佳境へ突入。
そして"Tommy"の最後を飾る"Listen to you I get the music....."で始まるフレーズを延々と繰り返し、興奮が最高潮に達したとき、何と、Peteがおもむろに弾いていたギターを外し、背中に担ぎ上げたかと思うと、目の前にあるスピーカーに叩き付けました!!!
1回、2回、3回と叩き付けると本体は完全に粉々に。最後に残ったネック部分もスピーカーにぶん投げて演奏終了!!おいらもPeteがギターを担ぎ上げた瞬間から完全にギターが破壊されるまで絶叫しっぱなしでした。計算ずくでしょうけど、ここまで見せてくれるとは。
PeteとRoger、そして他のプレーヤーと一緒に肩を組んで大歓声の中、挨拶。最後はPeteがアンプのボリュームを自ら絞ってバックステージへ。その時のスクリーンに映し出された満足げなPeteの表情がこの日のステージの出来を物語っていたように思います。
とにかく年齢を感じさせない素晴らしく、かっこいい1時間半のステージ。本当にサイコーでした。
この日の演奏曲リスト(from ROCK ODYSSEY official site)です。
1.CAN'T EXPLAIN
2.SUBSTITUTE
3.ANYWAY ANYHOW
4.BABA O'REILY
5.BEHIND BLUE EYES
6.REAL GOOD LOOKING BOY
7.WHO ARE YOU
8.5.15
9.LOVE REIGN OVER ME
10.MY GENERATION
11.WON'T GET FOOLED AGAIN
〜encore〜
12.PINBALL WIZARD
13.AMAZING JOURNEY
14.SEE ME FEEL ME
15.LISTENING TO YOU
追記:
この後のAerosmithも見たんですけど、The WHOの"魂の"演奏に比べると生ぬるく感じてしまって途中で帰ってしまいました。最後まで見ていたら帰るのも大変だし。